忍者ブログ
BLが好きです。わりといい年の大人です。詳細は「ごあいさつ」記事をご覧ください。
[PR]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

大人になると言うことは(ただの思い出し読書感想)
成長とは、喪失の連続である。

そのことに最初に気づいたのは、高校生の時だった。
小学校の時に大好きだった本を図書館で見つけて借りて読んだが、どうにも昔ほどわくわくできない。「楽しんでいた頃」を俯瞰として懐かしむために読んでいるような心地がする。そこで初めて、自分の中のイノセンスが失われていることに気がついた。
後に幾原邦彦監督がブログで書いていたように、自分は本の中のすてきな出会いや目覚めが自分に訪れないということを、成長することで痛感してしまっており、そこに自分を重ねたりはできなくなっていた。

好きな小説と、好きな漫画の話をします。

◆金丸マキ『絶対服従』収録「夕暮れのバス」 1995年 角川ルビー文庫刊
この中に収められている「夕暮れのバス」という作品が好きだ。どれくらい好きかと言うと、今まで読んだ短編小説すべての中でも1,2位を争う作品だと思っている。
ボーイズラブなのにボーイズが全くラブしていない上に救いが無いという感想を見かける。自分の初読は高校生の時。自分が何者かになれるのではないかと思っていた頃。自分は、この話にはとても救われている。
主人公の高校生の男の子は、教師の男性のことを密かに好きだけれど何も言えるはずも無く、家に帰ると障がいをもった弟の世話をしなければいけない。母親は弟の面倒がいやで出ていった。精神的にも肉体的にも疲弊する中、教師への密かな恋心だけが主人公を励まし続ける。ところが教師は今度結婚すると言う。落ち込んでバスに乗って帰るさなか、見知らぬくたびれた様子の女性が泣いているのを見かける。
と、話はここまで。
私はこの話を読んだ時、ラストの泣いている女性を見た主人公が「自分もいつかこうして、大人になって、夕暮れのバスで泣くことがあるかもしれない」と考えるところにひどく共感した。将来のことも考えられないほど疲れ切った主人公が、何者にもなれない自分を予感するところが、当時自分の抱えていた「自分はどんな大人になるんだろう」という不安に結びついて共感したのだと思う。それと同時に、同じ人間がたくさんいるという安心にもなった。
何者にもなれないということは、他者と結び付くことでしか自分たりえないということでもある。見知らぬ人だらけのバスの中で、大の大人が誰でもない自分になって泣くということが肯定されている世界。この短い小説の中にそんな赦しの世界があることが自分にとっての救いだ。

◆石田敦子『いばら姫のおやつ』収録「東京ソーダ水」 2001年 少年画報社刊
石田敦子が自分にとって唯一無二なところは、小学校の頃に一番好きだったアニメーターが、数年経って、一番好きな漫画家になったところ。それが、アニメからの流れでも何でもなく、純粋に好きな作品をたくさん描く漫画家として好きになったこと。いつも直球のテーマをそのままで描くことが彼女の持ち味。その中でもこの「東京ソーダ水」は、痛々しいのに心を刺す棘がまぶしくてキラキラしているところが好きだ。
主人公は田舎からやってきた女の子。彼女は地元で、飛び降り自殺に巻き込まれて怪我を負った。身体的な傷は治りかけても、飛び下りる間際に見知らぬおじさんの言った「生きていても良いことなんてない」「大人になったら辛いことばかりだ」という言葉の呪縛から抜け出せず、心を閉ざしてしまう。
それで東京に住んでいる叔母のところに一時的に預けられて療養することになったのだ。 叔母は自由人で彼氏と同棲して、彼氏と一緒に主人公をとても可愛がる。主人公は、そんな叔母の姿を見ても大人になることが幸せなことだと思えない。 幸せそうに見える叔母も、大人になることが楽しいとは言い切れない。
この漫画を読んだのは大学生の頃で、自分も、大人になることが何でも手に入れられる楽しいことじゃないというのに薄々気づいてた。だからこの漫画がどう、大人になる幸せを教えてくれるのかと期待しながら読んだ記憶が有る。
結論から言うとこの作品では「大人になるって楽しいよ」と言い切れていない。私はそこに”嘘”を感じないところを好きになった。 大人になるって辛い、苦しい、悩ましい。そして、楽しいことだけが幸せの形じゃない。大人になるって幸せだねと、この漫画を思い出すたびに思う。

大人になるってどういうことだろうとこの年になっても思う。
成長による喪失に痛みを感じなくなった時、私は成熟したと言えるのだろか。

「大人になるってどういうことだろう?」とふと考えたくなったので、真っ先に思い出したこの2作品について語ってみました。
PR
好きなニアホモ(てかガチホモ)あれこれ(海外文学篇)
ちょっと前に国内篇をやったので海外篇。
しかし海外のものは日本の文学のようににおわせるってことがなく、ホモかホモじゃないのかしかないのです。それからこれは文化の違いなのかと思うんですが、性嗜好と社会性が別物ではないのですね。誰を愛するか、それが異性か同性かをストーリー上の人物の立ち位置と切り離すことが難しい。
だからこうやってとり上げるのも難しいものだったのですが、まあ萌えたから仕方が無い。

・エイダン・チェンバーズ『おれの墓で踊れ』



実際に起きた事件をベースにその当事者二人にあったことがらを作者が想像して書いた作品だそうです。作者はその事件について知った瞬間に二人の間にあったことを悟ったそうですが、作家の想像力というのは腐女子の妄想とは桁外れであることよ、と思います。
内容は手記と回想で綴られていますが、同性愛の問題ではなくて青少年の恋と友情と成長の問題にしているところが、すごくやるせない気分にさせます。敵が社会や大人であれば戦えるけれど、それが想う相手であったり自分自身で、傷つきながら成長していくことが描かれています。
これは読んでから数年経つけど、いまだに思い出すとやるせない。
けど青春の懊悩を忘れない若いうちに読んでおいたほうが良い作品です。


・クリストファー・デイヴィス『ぼくと彼が幸せだった頃』

アメリカのゲイ文学はたいがいみんなこんな感じですよね。フリーセックス→ちょっと特別なパートナー→でも浮気して別れる→フリーセックス→(以下同文) みたいな。
たしかにそういう話なんだけど、一番印象に残っているのが主人公が女友達に言われたセリフ「どうしてカッコイイ男の子ってみんなゲイなんだろう」
このセリフがあまりにも輝いている。


・テリー・ホワイト『真夜中の相棒』

変わり者の青年とかっこよいロクデナシの二人が、軍隊で知り合って退役後もなぜか一緒に暮らしている話。
マックは無心になついてくるジョニーに何度も「おかまじゃないよな?」と確認して一緒にいるのですが、マックの方の意識が徐々に変わっていく。
並行して相棒に並々ならぬ思い入れを持つ警官のサイモンが、その相棒を殺した犯人を追う。実はその犯人というのがマックのダメさが原因で殺し屋にまで身を崩したマックとジョニーの二人なのです。
とにかくマックになついてマックのためなら何でもする、マック以外のことはどうでもいいというジョニーの不自然さ、健気さが痛いです。

・パトリシア・ネル・ウォーレン『フロント・ランナー』



同性愛者であることが命の危機となる時代のアメリカが舞台のお話です。あくまでも陸上の話。だけど登場人物たちが同性愛者であるということを、世間が許さないんですね。アスリートとして努力家で才能もあって好きな人がいてその人が男で好きな相手も男ってだけなのに?なんで?と不思議になるのは、自分が平和なところにいるからだろうか。
二人のやりとりとかは可愛かったりするんですけどね。
だいぶ重いです。
木原音瀬とわたし
突然ですが、木原音瀬という人気BL作家さんについて書こうと思います。お正月企画です。
最初に述べておくと自分は好きとか嫌いとかの感情をこの作家さんに対して持ってはいません。ただ、作品に対して好きなものとそうでないものがあり、その変遷が極端だったので書き起こしてみたら面白いかなと思ったのです。
ゆるゆるとご覧ください。
 
そもそも名前を知ったのは三浦しをん氏のエッセイでした。2002年頃だったかな?友人がエッセイを読んでいて「このきはらおとせって作家知ってる?」と聞いてきたのがきっかけです。それによると普通のBL作家が書かないようなニッチな話を書く人らしい、と。
ほとんどの方がそうでしょうが、そもそも名前の読み方がわかりませんでした。
 
最初に読んだのは「WEED」

当時BLCD界で猛威をふるっていたとある声優さんの主演の原作だったので気になり、手に取りました。前述のエッセイでも面白いと書かれていた作家だったしね。
感想→カップルがくっつく過程は超強引なBL展開なのに仲違いする描写だけ超リアル!こわい!
 
あーあんまり好みの作家さんではないかなあと思って脱落。既刊を集めるほどには至りませんでした。
 
そのころ、自分内では山田ユギ(当時は”靫”)が超アツく、既刊を揃え終えて挿絵にも手を伸ばしはじめていました。そしてたまたま買ったのが「情熱の温度」です。

高校生の攻め×中年の冴えない高校教師モノなのですが、冴えないのはいいとしてJKストーキング→キモがられて自殺未遂→攻めに好かれてくっつく
あれ、なんで?なんで攻めはこの受けを好きになってしもたん?
という展開でした。
その後も受けがいじけてすぐ自殺未遂→攻めがショックを受けて宥めるという展開なので、当時ティーンだった自分は「こいつらもう何がしたいんだよ!」と半ギレで読み終えました。
年下攻めが大好物の私でも未だに理解できない作品です。
 
そして数年後、友人から借りたオススメが「Don't worry mama」
感想→えええなにこれ可愛い。
これは件のエッセイで話題になっていた、受けがデブの話ですね。これでもかというくらいイヤな奴だった受けが無人島で二人きりになったことで次第に攻めになついて外見も可愛くなるという漫画的な展開にキュンキュンしました。
そして併せて借りて読んだ「セカンド・セレナーデ」(自分が読んだのは”full complete version”)の仲違いする描写の不快さにまた引きました。
 
ここまで来てこの木原音瀬という作家に苦手意識を持っていた。なにせ萌えの打率は3割以下。しかも萌えないのはいいが凹む。とにかく凹む。
ただ普通の場合はその時点で読まなくなるのですが、ここが人気作家だなというところで読んだり読まなかったりが続きます。
ざーっと既読作品について感想を。ちなみにタイトル横に付けた★は凹み度です!BLを読んで凹みたいMな気分のときに参考にしてくださいね!
 
「箱の中」/「檻の外」★★★★
タイトルの時点で鬱展開が透けて見える本作。痴漢で逮捕された主人公と刑務所の中で知り合った男の恋物語です。
このタイトルとあらすじで察してください。ちなみに挿絵は草間さかえさんです。
 
「こどもの瞳」★
兄が子供の精神に退行してしまうファンタジー要素のあるお話で可愛かったです。
 
「NOW HERE」★★★
挿絵の受けがおじいちゃんすぎると話題になっていた記憶があります。イケメン主人公がひたすら受けに甘々に接する展開が結構好きです。受けが本当におじいちゃん(と言っても50代なのですが)なので萌えたら萌えたで謎の罪悪感が自分の中に残りました。
 
「恋について」★
きれいな木原音瀬。
ただ後輩の仕事の出来なさと責められ方が、自分が責められているような気分でした。
 
「FRAGILE」★★★★★
自分の中ではドッグフードを受けに食べさせるBLである
 
「美しいこと」★★★
受けが女装したら美人になって攻めが男と知らずに好きになっちゃう話。可愛いっぽい!
しかし男とわかってからの攻めの態度が酷すぎて、読んでる私も攻めの良かった探しをしてしまうレベル。
いや、いい人なんだけどね。
 
「薔薇色の人生」
きれいな木原音瀬。
この作品が今まで読んだ中での自分内ベストです。
ダメ男が恋をしてどんどん真面目になっていく様が読んでいて心地よい。
 
本当の意味でのオススメを挙げるとしたら「薔薇色の人生」一択の自分です。クセが無いと言う意味ではね。逆に凹むような普通とは違ったBLが読みたいというのであれば「箱の中」あたりがオススメ。「FRAGILE」はBL玄人向け。
引きこむ筆力のすごさとそれでもBLであることを忘れないキュンキュンぶりにはさすがとしか言いようが無い作家です。
ただ、自分はふわふわしてキュンキュンなBLが好きなのだよなあと読むたびに思い出す作家さんでもあります。
自分的このBLがやばい!
2010 本年中はお世話になりました。
ぼちぼちとしか更新しない、ジャンルも定まらないブログですがちょっとずつカウンターはまわっているので、見に来てくださっている方がいらっしゃるのだと思います。ありがとうございます。
なにか年末らしいことをしたいなと思って、「このBLがやばい!2010」の自分的ランキングを作ってみました。 今年の小説トップ3はもう、不動と言うか、期待感と読みごたえと読後感とすべてがお約束通りで素晴らしかったと思います。
それからランキングには入れていないですがディアプラスの新人さんの層の厚さにびっくりしました。これからが楽しみな方がたくさんです。
漫画のほうは、雁須磨子が新刊を二冊も一気に出したことが今年最大の収穫でした。次は何年後かな。

なにはともあれ、今年は2月に『涼宮ハルヒの消失』を観て12月までそれに引きずられたり、年末に冬コミに参戦してみたり、その間BLは読み続けていたり、オタク的にはとても充実した一年だったと思います。


小説篇

1位 五百香ノエル『運命はすべてなるようになる』



2位 榎田尤利『交渉人は嵌められる』/『交渉人は諦めない』



3位 和泉桂『終わりなき夜の果て』



4位 剛しいら『匣男』



5位 砂原糖子『高潔であるということ』



漫画篇

1位 雁須磨子『こめかみひょうひょう』



2位 舘野とお子『変わる世界』



3位 雁須磨子『猫が箱の中』



4位 草間さかえ『地下鉄の犬』



5位 友江ふみ『おうじと』

好きなニアホモあれこれ(国内文学篇①)
世間では青少年条例改正案について議論がされているので自分もそれについて書いていこうかと思いましたが、ここに書いても何も変わらないのでニアホモについて書くことにします。
(その方面では)有名な作品ばかりなので、今更ご紹介というよりは個人的な感想の羅列として目を通していただければと思います。


・高村薫『黄金を抱いて飛べ』



同じ作者では『李歐』のほうが有名かもしれないですが、『李歐』はあくまでも名前のつけられない絆で結ばれた男たちの物語であるのに対し、こちらは恋愛になっているのです。
主人公とモモの関係がなんかいいなとニヤニヤして読んでいたら途中から本当に恋仲のようになってしまい、そういう不埒な視線で見てしまってなんかごめんなさいと思いました。無愛想なモモのたまに見せる幸田へのとろけそうな好意がたまりません。
作中で主人公が友人から「まさかおまえらがデキちまうなんて」という言葉には心底同意です。もちろんそういう、あらすじだけで書くとBLっぽいとか腐向けと思われてしまうような内容を高村女史の硬質な文章がしっかりと支えていて、それだけでは終わらない作品に仕上がっています。しかし服に手を入れて乳首弄られたりしているのでBLかもしれないと言われたら「まあ…それなりに」と言いたくはなる。


・五條瑛『スノウ・グッピー』

正しくニア。作中で宇佐見の三津谷への思慕は具体的には書かれていないけど、これで「恋愛感情ではありません」と言われたらむしろ驚くレベルでした。
宇佐見さんが三津谷のことをほんとうにきれいなもののように、宝物のように思っていることが伝わってくるので、きっと宇佐見はその気持ちを表出させて関係を壊したりはしないけど、ライクじゃなくてラブだと思います。
たとえば三津谷にもらったお土産のマグカップを「美女からの贈り物ですか?」と聞かれて意味深に笑って誤魔化したり、別の男が三津谷さんの部屋に押し掛けていると知って憤慨したり、モノローグで「あの男がほしかった」と述懐したり、ネタは途切れません。
いや私の穿った見方なのかもしれないけど。
内容的には今まさに日本が直面している、近隣諸国と日本の国防の在り方について書かれていて興味深いです。


・野阿梓『伯林星列』



ひたすらに少年調教。こういうエログロな世界はニアな萌えの世界とはまた違ってしまうので挙げにくいのですが、なぜお勧めしたいかというと、女装した美少年にスカートの裾を咥えさせる場面があるからなんですよね。
基本的には犬とか蝋燭とか「えっそんなものまで入っちゃうの!?」な世界には萌えーとか言ってられない。
しかしその、スカートの裾を咥えてろって場面がね、BL的な萌えの世界とこのアングラいエロの世界とが合致した瞬間のような気がして感激でした。主人公の名前が「操青」だったり外出する時はいつも女装だったり嫌がっているのに次第に感じちゃうな展開にも既視感あります。
そして最後、操青はやっぱり黒澄のことが好きで、だからこそ同じ世界にはいられなくて逃げ出したくなったのかなとふと思います。これこそ自分の想像の世界なんですけど、ラストの操青がせつなくて良い。こういうせつなさが残るのもBL的だなんて思います。


・加賀乙彦『帰らざる夏』



読んで数日間はぼーっとして他のことが手につかなくなりました。
それくらい印象的だった作品。ラストにはショックを受けつつ、主人公たちの選択にものすごく共感してしまいました。
これは士官学校と言う少年しかいない世界だからこその少年愛の話で、戦争さえなかったらきっと彼らは普通に女性とお付き合いをして結婚をして家庭を築いたのだろうと思えてしまう。
だからこそ、学校時代のキャッキャウフフが物悲しくて良い。


・皆川博子『総統の子ら』



前述の『帰らざる夏』と同様に第2次世界大戦時の士官学校での少年たちの物語。ただしこちらは卒業をして実際に戦場へ赴き、過酷な場所で必死に生き延びようとする物語です。
主人公はカールと言う少年とカールが憧れているヘルマンと言う青年の二人。二人の運命はどんどん離れていってしまうのですが、ヘルマンが密かにカールの写真を胸に忍ばせていたのが効いています。”純粋で憧れを受けていた自分”への懐古の意味でそうしていたのだとしてもね!
それからカールが地元で対立していた不良少年がまたヘルマンからその写真を奪おうとしたりして。
地元での少年たちの喧嘩の場面は非常にいやらしかったな。マックス→カール的な意味で。
そしてこの作品のすごいところは、だいたいどの創作ものでも(事実、上の『伯林星列』でも)悪として描かれていたナチス、SSの純粋さを描いているところでした。歴史は見る側によって全く異なった顔を見せる。それを実感します。ちなみに『死の泉』と舞台は同じですが内容は全く違いました。


・坂木司『先生と僕』



この作者のものなら『青空の卵』シリーズも『切れない糸』も好き。なんだろう、この作家は装丁の神に愛されているのかと思うほど装丁がすばらしい本ばかりです。
そしてこの『先生と僕』は、田舎から出てきた純粋な大学生の青年と、こまっしゃくれた小学生の男の子が一緒に事件を解決するゆるミステリ。美味しいもの食べて事件を解決して読後すっきりさわやかなんです。
が、隼人少年が家庭教師の二葉をバカにする態度になぜかキュンとしてしまいました。二葉が悪徳商法に引っかかりそうになった時の「先生は彼女と僕のどっちを信じるの?」と詰め寄るあたりに一番キュンとしました。
本編は二葉先生の一人称なのに題名だけが隼人目線で『先生と僕』なのも良い。何年か後に非常に期待がもてますね!
ちなみにこの本、私は目の前で坂木先生にサインを書いてもらったらなんと猫のイラスト付でした(ただの自慢)

| top |
|
カレンダー
04 2024/05 06
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
プロフィール
HN:
タンテイ
性別:
女性
職業:
妄想家
趣味:
妄想
バーコード
ブログ内検索
カウンター
忍者ブログ  [PR]
  /  Design by Lenny