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BLが好きです。わりといい年の大人です。詳細は「ごあいさつ」記事をご覧ください。
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最近観たレンタル映画色々

『僕の彼女はサイボーグ』

これのレビューで「ターミネーターのパクり」というのをどこかで見て、なんかこういう感想、他の作品でも見たなと思ったらドラマの「安堂ロイド」だった。サイボーグとかアンドロイドとか、そういうネタはずっとターミネーターと言われるんだなと思いつつ。ターミネーターは未見なのですけど。

冴えない大学生の主人公がある日、とっても可愛い女の子に出会う。実は彼女はサイボーグで…というオーソドックスなSFラブコメ風味なのだけど、主人公の田舎がすごく田舎で、郷愁たっぷりに描かれていたり、サイボーグである“彼女”が主人公を守るために結構ショッキングなまでにばらばらになったり、漫画チックな中にも不思議な異文化(日本のアニメや漫画っぽくない)が含まれていて面白かったです。後から知ったけど、監督が外国の方なんですね。だからかどうかはわからないけど、以前観た「誰かが私にキスをした」も同じく日本人の俳優を使って外国人監督が撮ったもので、似たようないい意味でのアンバランスさを感じました。ただ、食い逃げはいかんしフォローがほしかった部分なので異国ならではの倫理感なのかも。。

ヒロインの綾瀬はるかが人造人間なので感情を持っておらず、主人公がいくら彼女を口説いてもそれが響かない感じが切なかったです。この綾瀬はるかが、すっごい可愛い。彼女は喜怒哀楽を見せると素直なふわっとした雰囲気なのだけど、無表情だと整っていて本当に人形みたいなんですね。

人間の彼女とのギャップがまたキュート。

 

『白夜行』

ドラマ版未見。原作既読。原作の薄暗い雰囲気がそのまんま映像になっていました。わりと厚みのある小説を、うまく取捨選択して2時間ちょっとの映画に凝縮していましたが駆け足な印象もないです。

自分は堀北真希ちゃんが好きなのでこの映画を観たのですけど、彼女の持つ冷たい感じや哀愁が雪穂になったらどうなるんだろうと思って楽しみにしていました。原作がしっかりした作りの小説なのできっと読了の頃にはそれぞれの雪穂像が頭の中に出来てしまっていてイメージと違うって意見が多いのでしょうけど(だから敢えて他のレビューは見ないようにしてました)あれなんですけど、自分にとっては、ほんとにほんとに雪穂って感じでした。

高校時代のきれいなお嬢さんから、徐々に篠塚家を支配して行く女帝の雰囲気。元々顔立ちがあの時代になじむ感じなので当時のヘアメイクもぴったりで!けど義妹を襲う場面以外は、悪女という印象もなくてそこが自分の思い描いていた雪穂でした。

高良健吾は細かったです!

ラストを原作で読んでいてとても好きだったので、刑事さんの突然の感情爆発には驚きました。話もわかりやすいように説明されていたし、そういうのは映像ならではなのかな。文章で読むとまた説明しないところが良いのですけど。

自分としては雪穂が立ち去るところでズバッと切ってくれても良かったかなと思わなくも無かったですが、あの内容をこんな風に凝縮できるのかと、観終わった後ぐったりと心地よく疲れるところが良かったです。

 

『いまを生きる』

はじめて観たのは高校生の時。学生達が次々と机にのぼって「マイキャプテン」と言う場面はずっと記憶に残っていました。自分がもう全然若くないし若くなくなったと思うたびに感じることで、この年代の若者にとって生きることというのは10かの選択でもあるのだと、久々に思い出しました(ちかごろ若者とあんまり触れ合ってないから…)

厳しい父親に言われるまま生きてきた少年が、はじめて自分のやりたいこととして見つけた演劇の世界。もちろん父は反対し、反対を押し切って舞台にあがる。それを観に来た父親は――というストーリーを、私は高校生のころ、父がその舞台を見て息子のやりたいことを認めてくれる和解の物語として期待したのだと思う。実際にはそうならず、ニールは絶望する。親によって演技を否定される、学校を辞めさせられる、これが自ら命を絶つほどの絶望に繋がると、当時の自分は疑問に思わなかった。今となってはそんなことで、と思う。すこし待てば親の影響なんてほとんどなくなるのに、10年後、20年後に夢を叶えることでなく「今を生きる」ためであれば、ニールの絶望はすごくわかるものだった。

初見では間違いなくニールやトッドの側にいた自分が、キーディング先生側でこの映画を見返すことになるとは思っていなかった。

 

『ラスト、コーション』

激しい性愛描写が話題になったという話通り、トニー・レオンとタン・ウェイの絡みの場面はとっても生々しかったです。まさにむさぼりあいという感じ。ポルノじゃない映画の中でこういった場面を入れるのは相当勇気が要ったのではないかと思う。二人の絡みは芸術ではなくて、肉弾戦だった。

女スパイと彼女の組織が暗殺を企てているターゲットとして知り合うが、二人はいつしか心から求め合う関係になるという、わりと、お約束映画です。お約束なんだけど、誰にも心を許さないイー(トニー・レオン)と、とにかく可愛いマイ夫人(タン・ウェイ)のやりとりの緊張感、そこにしっかりと色味のある情愛に引き込まれてしまった。

 

『さんかく』

小野恵令奈がバツグンに可愛い。それもお人形のような可愛さじゃなくて、ラフなランニングシャツにぼさぼさの髪の毛で、足や胸をちらちらさせる可愛さ。しかも無邪気なんだか確信犯なんだか主人公に甘えかかる。冒頭、電車に乗って無造作に足を開いたその足の間のカットから始まるあざとさ。それに翻弄される高岡蒼甫は学校時代の後輩に何年経っても先輩風を吹かし続け、恋人の田畑智子は明らかにダメな彼氏から離れられないしっかりものなのに抜けてる女性。この三人のキャスティングが絶妙で、台詞回しも台詞っぽくない言い方をしている。一緒に暮らすが結婚はしない、だらだらした倦怠期カップルのところへ小野恵令奈演じる桃がやってきたことで、倦怠期カップルはお互いについて再度考え直す。

田畑智子演じる佳代のすがりつくようなところが、生々しくて怖い。けどわかるし、そんなみっともないところが可愛い。

高岡蒼甫演じる百瀬はとにかく典型的なダメ男。でも桃にクラクラしちゃうのはとてもわかる。だって桃が可愛い。可愛いから仕方がない。

ストーリーも、ほぼ三人の日常みたいな流れなのに1エピソードずつがとても洗練されていて、リアリティと寓意がうまい具合に調和していて引き込まれる。

それにしてもえれぴょんが可愛かった。あんな女の子が身近にいて下着みたいな格好でうろうろしたり「好き」って言われたら普通に落ちる。落ちたところで彼女と別れて桃ちゃんに電話するところが百瀬のダメ男たるところなんだけどね。

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魔法を解かれた話
五輪の思い出。

思い出と言っても朝、早起きしてテレビを観ていただけなんですけど。

フィギュアがすごく印象に残っています。

男子は、フリーの演技で羽生選手が終わってチャン選手が最初のジャンプを決めたとき、羽生選手銀メダルおめでとうと思ったんですが、その後のチャン選手の演技を見たらわりと同じようにミスをしていて(詳しくないのでジャンプで転んだなって程度の印象です)、結果的には金メダル。それでも本人的には全然納得がいってないようで、手放しで喜んではいない姿にも、どことなく安心してしまいました。
選手が会心の演技をしたときは見ていてこっちもすごく嬉しいです。98年のNHK杯で本田選手が4回転跳んでガッツポーズした時のことはすごく覚えています。その本田選手も今回は五輪で解説をしてくれていて、わかりやすかった。
それからプルシェンコ選手。あのタイミングで棄権というのも、やっぱり彼はスター性を持っている選手だなと思いました。フィギュアの五輪というのは毎回、ツートップの人気選手がいて、どちらが金か!?という煽り方をしている気がするのだけど、ソルトレイクの時には、まわりの女の子達でプルシェンコ派かヤグディン派か盛り上がっていたのを思い出しました。その時のスターが未だにロシアでのトップ選手。すごいです。長野の時は女子のクワン選手とリピンスキー選手の首位争いで煽られてましたね。
16歳で金色の手袋をして、いつもミスをせずに4回転を決めていたプルシェンコ選手、昔は完璧すぎて好きじゃなかったのだけど今は好きです。競技への愛は本物だなと思います。

それから女子は、4年前のバンクーバーでさんざん煽られた2人の選手が金銀の結果でしたが、今回はショートプログラムで浅田選手がガクッと低い順位でのスタートになってしまいました。その後から世界中の色んな選手がTwitter等で応援しているのを実際に目にして、応援する声がメダルを期待するものじゃなく浅田選手が笑顔で演技を終えるところが見たいというものに変わったのが印象的でした。
バンクーバーでは素人目では浅田選手の方がジャンプもたくさん飛んでスピードもあって決まっていたはずなのにキム・ヨナ選手が優勝で、実際、自分も会社でワンセグ見ていて他の人たちと「真央ちゃんの方が良かったじゃん!」と言い合ったりしたんですが、その時を含めた恨みというか、陰謀論みたいなものが今回の女子フィギュアの試合が始まる前は蔓延している気がしたのがつらかったです。例の漫画とかね。特定の選手を貶める目的で冷静さを欠いた主観的な内容なのにどんどん拡散されていて、しかも「そうだったの!?ひどいね!」という反応を目の当たりにすると残念でした。
あの大舞台でノーミスで滑るための努力と精神力はすばらしいものだと、技術的なことがわからない素人でも称賛するところなのに。ライバル関係があった方が観戦する側としては盛り上がるのもわかるけど、選手はその二人だけじゃないのにどうしてこんなに対立させたがるんだろうと、ネットでの論調を見ると凹みました。
ところが浅田選手のあのフリーの演技で、なんかこう、スポーツってそういうものじゃないんだなっていうのが、スポーツしていないけどわかったと言うか、本当に、魔法をかけられた、いや、4年前のバンクーバーでかけられた魔法を解かれた気分でした。
前述したようなかつてのスター選手達も含めてたくさんの選手が、浅田選手の6種類の3回転ジャンプを称賛して、彼女があの舞台で成功させたことを祝福しているのを見たら、選手達の戦っているものが、他の選手ではないという気がしました。あの舞台にいる以上、誰もがベストな演技を目指していて、目指すとおりの演技が出来ればメダルがついてくるようなハイレベルな世界で、成功させた人も成功できなかった人もそれぞれが自分と戦った結果なんだなと。部外者なのにすごい上から目線ですみません。
韓国が銀メダルに不服がっている報道を見ると4年前の日本のようでちょっとむずがゆい。
ただ、浅田選手はあの時の銀メダルをすごくくやしそうにしていたけど、キム・ヨナ選手は今回の銀メダルについて、メダルの色よりもただミスなく滑れたことでほっとして晴れやかな気持ちなんじゃないかなと思う。彼女もベストな演技が出来たと自分で思えてるなら嬉しいです。

あ、あと思ったのは、やっぱりニコニコ笑ってる選手って可愛いなということ。
これはスポーツ選手に限らずですね。ニコニコしながら話しているだけで応援したくなる。男性選手に対してはそんなこと思わないので、やっぱり笑顔は女の子の特権だな~と思いました。
すごくどうでもいいことで終わる。
もう2月が終わるけど2013年を振り返る
2014年の2月が終わると言う事実についていけてない系オタクです。

『彼氏彼女の事情』の中で雪野のお父さんが、「高校生の1ヶ月は大人になってからの1ヶ月よりも遥かに貴重なものですよ」的なことを言ってたことを思い出しました。高校の頃って今が永遠に続くような気がして過ごしていたわけだけど、大人になった今ではこの状況がいつまでも続かない、いきなり終わるかもしれないと知っているのです。

昨年の後半、数年ぶりのお引越しをしました。
札幌⇒石狩⇒千葉⇒東京ときて名古屋です。名古屋は水が美味しくて札幌と同じくらいのにぎわいの街なのでとても住みやすいです。そしてたぶん北海道の方がみんな無茶な運転してるから言うほど交通マナー悪くない。
引越しが決まってから引越しまではアレコレ手続きをしたりご飯食べたりそこそこ忙しくてあっという間でした。

毎年、私的「このBLがやばい!」をやりたかったのに2013年はこのブログのことをすっかり忘れてしまっておりました。
なので、BLというくくりをはずして昨年印象に残ったものざーっと。

◆映画 「風立ちぬ」
自分のdropboxの文書フォルダを開いたらこの映画について書いた文章がいっぱい入っていて引きました。
とにかくずっと二郎と菜穂子のこと考えてました。
友達がこの映画のアンチで二郎も菜穂子も大っ嫌いだそうです。
彼女は現実的な考え方をする子なので、仕事中にお客さんを観察してアレコレしてる小説を読んだ時も「まじめに仕事しろ」と怒っていました。
逆に二郎に共感するのって、趣味とか夢に没頭して世間的にはちょっとイタい人かもなあと思いました。二郎は趣味と実益を兼ねて飛行機作りで社会的地位を築いたけど、こういう人は突出した才能が無ければイタい人で終わってしまいそう。ただ、自分の世界が守られれば良いので他人と競い合ったりもしなくてそれなりに穏やかな人と思われていそうな。

◆黒子のバスケ
ついにサークル参加しました。
本を発注する前は枕元に紙のサンプルをぺたぺたたくさん貼って表紙どれにしよう~と浮かれていたのに表紙の絵も本文も残念だしきらびきというすごくかわいい紙なのに全面に色を載せてクリアPPかけたらもっと残念な感じになってしまいました。あー色もオンデマでRGBのくせにあの色使っちゃったしもうバカバカ!と自分を責めたりしましたがイベントは楽しかったです。
数年ぶりに友達にも会えました。
今年は3/30のDC大阪に出ます(宣伝)

帝光編はもう、自分的には雨の中で青峰君と黒子君が話してるところがクライマックスすぎてなんだか色々と考えてしまい薄い本めくる手も止まる勢いでした。今も読んでますけど。
自分の中では黒子君が「自分でシュートしたい」と言ったのってすごくなんか、禁忌な部分だと思っていたのでそれを言った、言わせた青峰君がほんとショックで。自分が傷ついている時とはいえ、そういうこと言っちゃってそれ言わせちゃうんだーという。他のキャラだったら言ってもいいけど、青峰君がなあ…という。なんとも言えないもやもやした部分が残りっぱなしです。
作品としては良いけどキャラ厨的には喜べない。
洛山戦、今年中には決着つくのだろうけど初期の黒子君の「どんな不利な状況になっても相手側に隕石が落ちるかもしれないじゃないですか」を信じて、誠凛の勝利を期待しています。隕石を信じているわけではないです。


あとすごくびっくりしたのが、読んですばらしい本だ!この本をもっと売るために出版社か取次ぎに転職しなきゃ!と無駄に息巻いた木地雅映子の『あたたかい水の出るところ』が2012年の本で、つい最近読んだつもりだったのでタイムスリップしてきたみたいな気分でしょんもりしました。
私の転職熱はかない。

ドラマ『リッチマン、プラウーマン』も2012年の放映でしたね。2013年にはこれのスペシャル版が放映されていてほんとうに嬉しかったです。ひっさびさに再会して、毎日のようにネットで顔を見ていたはずなのに、実際に顔を見た瞬間に好きすぎて恥ずかしくなっちゃってキャーッと逃げたくなってる石原さとみの照れたところがすごいかわいいなと思いました。それからNYをデートしている場面も。いちいち、この女優さんは「好きな気持ち」を本当に好きで好きでしょうがないって顔して演じるからすばらしいですね。共演者の人、この子本当に自分が好きなんじゃないかって血迷ったりしないのかな。自分だったらします。
だから、同年代のイケメンじゃなくて、うんと年上とか、年下とか、同性とか、いっそモンスターとか、ありえないだろって相手に対してどう恋する演技するのかが気になる女優さんです。
人を好きになるパワーをたくさん持った役者さんってすてきだな。

他にも何かあったかもしれないのですがいまいち覚えていないです。
Free!感想文
京都アニメーションのアニメ、Free!最終回。
原作となっている作品はあるもののアニメ本編はオリジナルなので展開もわからなくて、公式からのサービス情報にワクワクしながら放映を待っていました。
このアニメへの期待ってほぼ、水の描写、泳ぐ場面の爽快さで、これはあの作画が丁寧な京アニさんだからでした。
京アニの作品って、上手いとか斬新とかより、ひたすら「丁寧」な印象。例えば物議をかもした涼宮ハルヒの憂鬱のエンドレスエイト。アニメって演出やコンテで、同じ話もこんな風に変わるんだ!とびっくりさせられた。ちなみに2週目が一番好き。
この「Free!」は水中の演出にも別で監督をつけているというし、絶対にハズさない確信を持って期待していて、案の定、第一話の冒頭でやっぱりと。

自分は怜中心に観ていたので、最終回には胸熱。
始まった頃は、正直言って、第一話に、本当の大会じゃなくても回想か何かで競泳のシーンを入れた方が良かったんじゃないか、泳ぐシーンをもっと増やした方が良いんじゃないかと思ってた。
それが、大会が始まって個人戦。
あの、余計なモノローグや凝った演出の無い、泳ぎだけを描いた場面で、ああこのためのほのぼの日常だったのだと納得させられました。ほんと、水着買いに行って見せ合いっこしてる場合じゃないし夜に嵐の海に泳ぎに出てる場合じゃねーよと思わなくは無かったんだけど。

怜ちゃんの役割は犠牲ではなかったと思うんですよ。
その前の回で怜ちゃんがずっとうちに秘めていた、「よく知らない”リンチャン”と比べられていることへの苛立ち」「数合わせの部員」であることへの煩悶が噴出したからこそ意味のあるものでした。
3人も”凛ちゃん”も、そして江も、みんなが「あの4人」でのリレーを見たい、やりたいと思っていた。怜が加わっても、心のどこかで思っていた。
あの4人は、思い出の中できゃっきゃしていて、水泳部に対する思い入れも、またあのスイミングスクールみたいにという意識があったんじゃないかな。だから、元のスイミングスクールにいなかった怜ちゃんははみ出しっ子なわけで。
ましてや、陸上時代の練習の賜物で素質はあったにせよ、水泳を始めたばかりでいきなり全国の舞台って。他ならぬ怜ちゃん自身が、凛に全国の舞台のリレーを譲るっていうなら、その方が良いかなって…

他の人の感想で、怜ちゃんが犠牲になって凛が他のメンバーと楽しくリレーが出来たみたいなのが多くて、ちょっとはぁ?となったのでした。

この4人は元は仲間だったけれど、凛だけは群れを離れて鮫塚という別のチームで泳がなければいけない。
「記録や順位に興味が無い」と言っていた遙の言葉も、他ならぬ凛との競争を避ける言葉だった。
その、幼少期との別離と競争社会への旅立ちのための卒業式があのリレーだったのではないかと。
真琴や渚が泳いでいる最中に見たのも、過去じゃなくて、これから泳いでいく未来だし、渚の見た中には怜ちゃんのイメージモチーフである蝶も泳いでいた。
私は、最終回のあの1回のリレーにそこまでの夢を持っていなかった。
最終回へ至るまでのほのぼの水泳部の日常の描写が、たった一度の大会の重大さを感じさせなかった。話的な見せ場であることは間違いが無いけど、出来たばかりの岩鳶高校水泳部にとっては通過点のひとつであるとよくわかっていた。
明日からも一緒に泳げるし、来年も大会はあるという日常の中の1コマで終了してしまってる意識だった。
だから、あのリレーに怜ちゃんがいないことを悲観することは無かったです。

最後に凛は、鮫塚へと戻っていった。
今度こそ、選手として、記録や順位を出す道具になるために。御子柴先輩、ほんとうに器の大きい高校生だなと思う。
仲間としての水泳部じゃない、凛に、装置としての居場所を鮫塚学園水泳部に与えた。あの形がたぶん、群れと離れた凛にとっては最良の立ち位置だと思う。
凛の方も、似鳥を下の名前で呼んで「自分とオマエ達は仲間じゃない」「仲間はあのリレーのメンバー達だ」という子供っ
ぽい感傷を抜けてちゃんと鮫塚のメンバーに歩み寄ることを始めた。

エンドカードのsee you next summer!が本当になるといいな。
今度こそ、何のしがらみも持たず真剣に勝負する遙と凛が見たい。
納得の出来る泳ぎをしている怜ちゃんも見たい。


余談だけど、これがBLアニメなのかそうでないかと言われている点について。
BL好きから言わせると、これBLじゃないよね。
矢印がいろんな方向から出過ぎてる。
「風立ちぬ」
この映画が公開される前に、試写会での感想をざっと読んでいたら、宮崎駿監督がやりたいことをやった映画だというのが出てきて、観に行こうと思いました。
 
賛否両論というのを観たけれど、自分としては絶賛でした。
震災や戦争をアニメ的にデフォルメしながら、実写では表現出来ないリアリティ。ジブリ以外の会社では作れなかっただろう、緑の描写。そして宮崎駿監督でなければ描けなかった、二郎が抱き続けた飛行機への夢。
 
舞台としては二郎の幼少期が第一次世界大戦、学生時代に関東大震災、就職したての時に世界恐慌、そして飛行機を作り続けている間に第二次世界大戦へ近づいていきます。
それは念頭に入れた方が良いかもしれないです。
具体的な時代背景は敢えて説明していない作品です。
 
 
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